あの日のように

2004年11月5日 恋愛
ぐいっと左にハンドルを切ったその手で私の手を掴んだ。

Rのきつい坂道を上り詰めると、そこは秘密の場所。
陽の当たらない場所。

人前では手をつなぐことの出来ない関係だった。
それでも、
そこで抱き合うことができれば、それで満足だった。

私の逃げ場もそこしかなかった。
はずなのに。

もう一度だけ戻れるのならば
もっと素直に抱かれたい。

忘れられるものならば、忘れてしまえれば。

一人にしないで。

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